(中国) 2021年製品品質国家監督抜き取り検査結果のまとめ
市場監管総局から≪2021年製品品質国家監督抜き取り検査結果のまとめ、総評の概要です。市場検査対応の参考にしていただければと思います。
抜き取り検査地域
全国31の省(区、市)で抜き取り検査実施。
内訳は;
広東省では29.0%
浙江 17.0%
江蘇 9.2%
上海 6.5%
山東 5.3%
検査結果の処理状況
市場監管総局から各地の市場監督管理部に対し、≪製品品質法≫≪製品品質監督抜き取り検査管理暫定弁法≫に基づき、以下の措置を講じるよう通達した。
・同一製品の生産、販売を即時停止と市場に流入防止。
・改善を命令と再検査実施。
・違法行為調査、犯罪の嫌疑があるものについては司法機関に移送する。
不合格率が高い製品については追跡方式で検査を実施し、消費者からの苦情が多い製品や品質に関して同様の問題が多発する地域等については特別検査を実施して、不合格製品が市場に流入するのを確実に阻止する。
品質の違法行為を厳しく取り締まって罰することにより、強力な監督管理体制を構築し、企業に品質安全主体としての責務を果たすよう圧力をかけ、市場秩序の安定の基準を設けて、消費者の権益を保護し、高い品質を維持した発展を促進させる。
製品別の分析;
1)家庭用電気器具抜き取り検査結果の分析
・検査対象品目(24品目):室内ヒーター、電気湯沸かしポット、電気ハンドウォーマ、家庭用電気洗濯機、貯水式電気給湯器、電気オーブンとグリル器具、電気毛布、マッサージ器、冷蔵庫、スキンケア・ヘアケア理美容器具、電磁調理器、レンジフード、衣類スチーマ、空気清浄機、食器消毒用キャビネット、加湿器、除湿器、厨房器具、ルームエアコン、食器洗浄機、瞬間電気湯沸かし器、電気ホットプレート、自動電気炊飯器、美容器具。
・検査状況:1835ロット検査、不合格率19.7%。
不合格率が高った順に、電気ハンドウォーマ65.1%、電磁調理器54.1%、空気清浄機44.3%、マッサージ器37.6%。
・検査項目:対象製品24品目の電気安全に係わる検査項目(接触帯電部品の防護、電源接続と外部可撓コード、動作温度下の漏洩電流と耐電圧、アース対策、機械的強度、部品等19項目)の不合格数が、家庭用電気器具製品の不合格総数の71.2%を占めた。
エネルギー効率に係わるルームエアコン、空気清浄機、家庭用電気洗濯機、冷蔵庫、貯水式電気給湯器、自動電気炊飯器、レンジフード、電磁調理器8品目の検査項目(エネルギー効率等級、消費電力量、浄化エネルギー効率、定格低温暖房消費電力、定格中間暖房消費電力、定格中間冷却消費電力、定格冷却消費電力、定格暖房消費電力の8項目)の不合格数が、この8品目の不合格総数の52.9%を占めた。
電気安全項目の不合格は、漏電、発火の事故を引き起こす可能性が高くなり、またエネルギー効率項目の不合格は、消費者の電力負担を増やし、資源節約に影響を及ぼす。
2)食品関連製品抜き取り検査結果の分析
・検査対象品目(12品目):乳幼児用プラスチック製哺乳瓶、紙コップ、割り箸、圧力鍋、食器用洗剤、メラミン樹脂食器、プラスチック製使い捨て食器、複合フィルムバッグ、非複合フィルムバッグ、食品接触用紙容器、産業用・商業用電熱食品加工機器、産業用・商業用電動食品加工機器。
・検査状況:1167ロット検査、不合格率は5.1%。
検査項目:食品関連製品の主な不合格指標には、食品安全性能と品質性能がある。
食品安全性能の不合格は6ロットで不合格総数の10.2%を占めた。不合格指標は主にメラミン食器の総溶出量、食器洗剤の一般生菌数とホルムアルデヒド等であった。食品安全性能不合格の主な原因は、使用されている製品原材料が適切でない、生産中の衛生環境管理が不十分である。
品質性能の指標には主に電気安全と使用性能がある。品質性能の不合格は54ロットで不合格総数の91.5%を占めた。この内26ロットは産業用・商業用電熱食品加工機器、電動食品加工機器に電気安全上の問題があり、主な原因は製品の構造設計が適切に行われていない、要求に合致しない部品を使用している為に、接触帯電部品の防護、入力電力と電流、漏洩電流と耐電圧等の項目で不合格となった。また紙コップと食品接触用紙容器の16ロットに使用性能上の問題が見つかり、主な原因としては企業が原材料と生産加工工程の管理を十分に行っていないことが挙げられるが、特に規格要求通りに印刷を行っていない為に、官能指標、耐圧性、滲出機能で不合格が出ている。
原文:https://gkml.samr.gov.cn/nsjg/zljdj/202205/t20220526_347337.html